時計の秒針音

少しずつコツコツ意味を貯めてく

他人と比べることをやめることができた

創作をしていると,同業の他の人の活躍に目が止まり,知らない間に対抗心を燃やしたり,勝手に傷ついたりすることがある.嫉妬は醜い感情だと知っていながらも嫉妬してしまい,特に自分の創作物に対して「いいね」とか「リツイート」とかをしてくれる人が他の人に対しても同じようにしていると負けたような感覚になる(褒めるのは誰にも与えられた権利).

この手の感覚に割と長めの間悩まされてきた.今はTwitterでいいねやリツイートによって,全然知らない同世代の活躍とかも,どんどん視界に入ってくる.僕の場合は音楽をやっているので,対バンであったり仲の良いバンドの活躍が嫌でも入ってくるので,知らない間に精神がやつれていて,でもそれは周りには見せないようにしなきゃならなく(自分で原因がわからないときもある)勝手に病んだりしていた.

 

僕のようなインディーズバンドは,ライブ活動をするためにチケットノルマをクリアするのに精一杯で,大体はクリアがならず出費がある.月に5本とかライブを行うと,活動費はどんどん減っていく.ただ他のバンドに負けたくないから,活動の質は落とさず,いやむしろより活動的にならなくてはならず,音源制作であったり,MV制作であったり,良いアー写を撮ったりしてメディア活動をするようになっていた.

「この層の人たちが好きそうな音楽を作ったほうが良いかも」とか「これは売れ線でメロディが一般受けしそう」とかいうことを,僕でさえも考えるようになっていた.みんなが歌いやすいような曲のほうがいいかもとか,サビはキャッチーに,とか.

 

僕の将来的な目標は,音楽活動は活動で得たお金だけで行いたいというものだ.

ただ現状それは厳しかった.

 

新型コロナによって,活動はめっきり減って,そういう情報もものすごく減っていった.資金も減ることが亡くなったので自分の活動や欲しい物に費やすことが徐々にできるようになってきた.

今は周りの活動を見なくなった結果,自分の音楽を見つめ治す時間になっている.

 

 

なんで音楽作るようになったんだっけ?

 

 

 

なぜ創作を始めたのか.それはできた作品が自分の好きな作品になっているからじゃないだろうか.僕はそうだ.

自分の作った音楽がものすごく好きです.

数年前の音楽の作曲家の人がトリビュートで学生の前でインタビューに答える,という番組(題名は忘れた)で,Mr.Childrenの桜井さんが「自分の作った曲は自分では殆ど聞かない」と答えていて,それがプロなのかーと思っていたが,それでも僕は自分の作った音楽を愛しているしとても好き.とても聞くし,聞くたびに「良い曲だなー」と思っている.

どの曲を聞いても聞いたことがない僕だけの音楽になっている.

 

言葉の選び方であったり,メロディや楽曲構成,全部僕の好きな音楽.これは宝物.

 

いつのまにか,それを忘れていて,誰かに好かれるための音楽に若干なってしまっていたかもしれない.

 

もちろん多くの人に僕の音楽が好き,と言ってほしい,たくさん感想がほしいし,考察をしてくれたりすると興奮する.

だが,それ以前に僕が僕の作るものを愛せることが大事だった.僕のための音楽だった.

だから今後ライブ活動ができなくなれば,それはそれで僕は音楽を作り続ける事ができる.

オンラインでMIXからマスターまでしてもらい,プロの楽曲同様の仕上がりにして永遠に自分が一番好きな音楽を聞き続けることができるのだから.

 

創作に困っている人,嫉妬とかすることが醜いと思いながらも嫉妬してしまい,それに傷ついている人,たくさんいると思います.

僕は,自分がなぜそれを作っているのか,それは楽しいから,ということを思い出すと,他人のことはどうでもよくなってくるので,おすすめです.

 

他人の評価は蜜の味で,中毒性がある.ただそれを見(聞い)たことによる楽しさや嬉しさは創作本来の楽しさや嬉しさではない.

創作本来の楽しさや嬉しさは,自分の頭の中にあるものを現実世界に生み出すこと,それ以外にない.

 

 

僕は早く自分の作った楽曲が完成したのを聞きたい(まだ購入したポップガードが届かず,歌録りができない)