時計の秒針音

少しずつコツコツ意味を貯めてく

「パパ」ー岡部えつ 雑感

インターネットが普及し,ツイッターが普及して,ものすごい情報量の文字列を短時間で消費するようになってから,僕は活字が読みにくくなってしまった気がして,僕は定期的に小説を読むのです.

236ページの分量なので,読むのが遅い僕でも3時間程度で読むことができた.

 

パパ

パパ

 

 

圧倒的な盛り上がりがあるわけでもなく,静かに静かに,じわじわと世界が広がっていき,この物語の真相にたどり着く.確信に迫るまで時間がものすごくかかるが,テンポ感がよく,苦にならず読み進めることができた.助かった.僕はまだ本が読める.

 

奈子とミンミという二人の女性の奇妙な二人暮らしから物語はスタートし,それぞれ交わることのなかった人生が交錯していく.

 

一言でまとめれば親の愛を得ることができなかった二人の主人公の,欠乏したものを探す旅だ.

大変静かな物語なので,そういう物語が好きな方は読んでみても良いと思う.短いし.

(レビューも短い.なぜなら心が動かなかったから)