時計の秒針音

少しずつコツコツ意味を貯めてく

ミュウツーの逆襲 EVOLUTION,Evolutionする必要ないでしょ

 縁あって試写会を観ることができたんだけれど,駄作&蛇足だった.

 

njobs.hatenablog.jp

 ↑原作への感想

 

試写会は,小林幸子さんの生歌をの「風といっしょに」を聞けた.今回は小林幸子さんとしょこたんが二人でデュエットした楽曲になっていたが,しょこたんも上手いんだけれど,小林幸子さんが圧倒的にうまくて,本当に上手い(語彙力)

演歌歌手ってやっぱり歌上手いんだなって思った.

CD買っちゃおうかなって思うくらい,演歌の.

 

ここからが本題だけれど,Evolutionする必要なかった.
不必要だった.

何がEvolutionだったのかというと,2次元アニメだったミュウツーの逆襲を3DCGにしてみた,っていう映画です.単刀直入に,技術お披露目会でした.

物語は導入にロケット団のサカキの具体的な介入とミュウツーの存在を前作より具体的に描いたくらいで,ほぼ原作の通り.

ピカチュウは名探偵ピカチュウの毛むくじゃらではなく,普通に3Dになっただけだったので可愛かったけれど,人がまず気持ち悪い.みんなトイ・ストーリーのキャラみたくなっていた.サトシが特に気持ち悪くて,最後まで違和感しかなかった.

 

サトシがミュウツーとミュウの技を両方受けて石になるシーンで,原作だと重々しい石になってしまったんだけれど,Evolutionはツヤッツヤの素材の鉄みたいなものになっていた.しかもピカチュウが「ピカピー」ってサトシを呼ぶシーンでそのツヤッツヤのサトシ普通に揺れてるし.もっと重いものじゃないの?軽いのサトシって.

 

そして,ピカチュウを始めとするポケモンたちの涙がサトシに集まるシーン.原作だとあまり気にならなかったが(というよりアニメのご都合主義なのでよくあることだという認識),Evolutionでは涙がなぜ滴らなく,そのまま目から直接飛び出てサトシに向かっていったのか謎だった.ギャラドスとか表情が全く変わらないまま目から水がめちゃめちゃに飛び出てサトシに向かっていったのが本当に謎だった.

もう少し表情豊かだった気がする.

3Dになったせいで,若干のリアリティを無意識に求めていたせいで,そういった出来事に対して違和感を感じたんじゃないかという考察をしている.

重力を感じたかったな.

涙が目から直接飛び出てサトシに向かうシーン,映画作成中誰も違和感を感じなかったのかな.あれは本当に不思議な時間で,感動シーンであるのに笑いがこみ上げてくるという,なんともおかしな話である.

 

また,ニャースニャースのクローンが「お月様が綺麗だにゃー」と会話するところがあるけれど,あれ今の子供達が観ても,唐突すぎてよくわからないでしょと思った.

その当時はニャースがまんまるお月さまの歌がエンディングテーマになっていたからその話だなとわかるけれど,それを知らない小さな子たちは「???」となると思う.

 

中途半端に子供向けにしたのが良くなかった気もする.

 

もう完全に大人向け(その当時の子供向け)にすればいくらかもう少し深みのある作り方ができたのかな.

 

監督,この映画で「ピカピーのシーンで何回も泣いた」(うろ覚え)とツイートしていたけれど,それって原作見てもきっと泣くよね.
3Dになってよかったことってなんなんだろう.なにもなかったように僕は感じる.

ミュウツーの声が,初期と同じだったからかなり期待したけれど,期待はずれだった.

うかつに3Dにするものではない,という知見を得られたのだった.