時計の秒針音

少しずつコツコツ意味を貯めてく

なぜ変拍子の音楽をするのかについて

最近,やっと音楽をやっているんです,と他の人に堂々と言えるようになった.

 

「なにか趣味やられてるんですか」って言われるけれど,これ大抵の人にバンドやっていますって話すと,

「どんなジャンル?」と聞き返される.

僕はポストロックだと言ってしまおうとするのだけれども,言ってしまったが最後,「それって何?」と聞き返され,詳しく説明しようにも「へーそうなんだね」と特に興味を持たれることもなく終わるので,僕は「最近流行りのやつみたいなやつです 笑」と少し笑いながら言ってしまう.

変拍子を多く使った音楽です,とでも言えばよいのかな.そもそも変拍子も理解してない人が多いし説明する労力がとても多く,その割に返ってくるものが少なくハイコストローリターンなので嫌いである.

 

とある先輩に,「完全に趣味だね.お金発生してないんでしょ?」と言われたが,お金が発生して生きていなきゃ趣味なのかなと思う.正社員でお金が発生しているなら趣味を超えている?世の中の仕事をしている人は,趣味が仕事でないといけないのかな.僕は仕事が趣味なんて絶対無理で死んでしまうよ.

MVを自費で制作することに疑問を持っている人が世間には多いみたいで,だってさ,企業からお金を援助してもらったMV制作できる人ってどのくらいいると思っているのだろう.

終いにはアイドルの音楽を同列に並べて話し出すのだから厄介である.「かわいい,かわいくない」の次元では無いのだ,音楽は.でも「そうですねぇ」と僕は笑っているのだ.僕も嘘つきだ.

 

 

 

なぜポストロックをやっているのか,について書こうと思うけど,そもそもポストロックがやりたいわけではなく,結果変拍子になってしまい,ジャンルを分けるのであればポストロックになるのかな,といった後付けなのだ.

 

例えば感情であったり想いを込めて曲を作っている人はとても多いと思うし,「感動した」とその曲で泣いてしまう女の子がいたりするけれど,感情ほど複雑で訳がわからないものは無いし,言葉ほど伝わらないものはない.それを4拍子に固めてしまうのって本当にすごいなと思う.どうやっているんだろう.僕にはできない.

どうして,人の感情や想いを4拍子にねじ込むことができるの?絶対溢れてしまう.

だから,結果として複雑な拍子になりがちで,結果ポストロックって言っている.

自由である,音楽は.決められたことなど何もなく,だからこそ自由に構成して,それを出力するのだ.

ポストロックにしようとして作っているわけではなく,作っていくとどうしてもなってしまうのだ.

だから,「結果論的ポストロック」なのだ.

(でも,たしかに 4つ打ちミュージックの方がわかりやすいしノリやすいの知っているんだ,僕は)