時計の秒針音

少しずつコツコツ意味を貯めてく

月光を照らす vol.1

遅くなったけれど,大事なことなので記録としてしっかり残しておきたい.

僕らノクターンとしてどこまでできるのかの限界に挑戦した日.

12月20日下北沢LIVEHOLICでレコ発企画ライブ「月光を照らすvol.1」を開演した.

 

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この企画は,ねねちゃんノクターンに加入して初めてレコーディングした曲達で構成されている「空に染まるe.p.」の発売記念イベントだ,

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バンド形態で初めてライブをしたのが今年の4月ごろ.下北沢ReGだ.

それから現在に至るまで彼女は本当に成長したし,今も成長しているしこれからも成長すると思う.

良いドラムを見つけることが出来た.本当に良かった.

 

僕らはこの企画で人が呼べなかったらもう解散するしかないと思っていた.

いくら自分達の音楽に自信があっても,自分達が主役の企画でちゃんと結果を残せなければ,それは客観的に良い音楽では無いのだろう.本当にそのくらいまで切羽詰めていた.

 

僕が今ある全ての芸術的思考を余すところなく吐き出した曲だ.もうtwilightのときとか死にそうになっていた.

 

企画するにあたって,平日ということもあり僕は本当に不安だった.本当にお客さんは来るのか?

いや,くるはず

いや,でも下北沢遠いし

いや,でも本当に音楽が好きな人はここに来なくていつ来るの?

いや,でも...

 

という自問自答を何度も繰り返していた.

僕らの音楽は,今のシーンの音楽では無い.間違いなく.

所謂Jロックから外れた位置にあり,ライブをしても「うおおおおお!!かっけぇ!!」というような風にはならない.知っている.

僕らは音楽に芸術の要素を求めているからだ.

共感とかいうわけわからないものではないんだ.

詩と音楽,どちらも最高に美しいんだから,二つ合わせれば必ずもっと素晴らしいものが出来上がるではないか.

その思想を高校生の時から抱いていた.

 

バンドマンとブッカーに受けの良い音楽,とよく言われるし,自分達もそう思っている.

でもTwitterなどで広がるのは,決まってJロックだったりする.

だから,「企画来んのかな,人」と漠然とした不安に押し殺されそうになっていたのである.

ただ,様々なブッキングの際に間違いなくこの音楽界隈のバンドもいて,みんな同じような悩みを持ちながら自分達の音楽を信じて突き通していて,僕はその人達と一緒に頑張っていきたいと思ったし,負けるかとも思ったし,すごく良い刺激になっている.互いに尊敬し合えるバンドが増えたから,一緒にシーンを作れると信じている.

(友達増えた.とても幸せだ.) 

 

 

どうせだから音源についても語ろう.

出来た順番は

1.雨傘と天気雨

2.水源

3.twilight

の順だ.

雨傘と天気雨は,渋谷CLUB CRAWLのラジオでも流してもらったりしたので知っている人も中にはいると思う.

ただ,最後のtwilightは聞いた人も少ないのではと思う.

 


ノクターン『twilight』

ぜひ聞いて欲しい.

この企画のために撮り下ろした.

主演はミスiD2018で東佳苗賞を受賞した美鈴さん.

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(受賞する前に発見できてよかった.)

 

twilightとは黄昏のことで,太陽が登る・沈む途中で起こる全てがぼやけてしまう瞬間のことだ.

人は歳を取る度に,どんどん同じように無個性になっていってしまう.

輪郭がぼやけていくのだ.

僕らは完全な生き物じゃないから,だからこそ触れ合ったりしないと壊れてしまう.

心は満ちたり,満ちなかったり不安定で,なんて脆いんだろう.

泣いたり笑ったり怒ったり,そうやって色んな色の君がいる.それを押し殺して無個性になっていく.

それは本当に哀しいことだ.

君はきっと「それはきっと間違ったことだ」と気づいているんだけど,なかなか言い出せない.

そんな中君が密かに抱えた心の闇に僕は触れたいんだ.

ぼやけた君の輪郭を僕は捉えているのだ.

 

 

 

本番,僕らは本当に様々なバンドに支えられた.

特に対バンとして出てくれた

奮酉

プールと銃口

宇宙団

Marmelo Brewery

には感謝しかない.

 

奮酉に関しては以前のレコ発でも出てくれた.本当にありがとう.

 

彼・彼女らのライブは本当に素敵で,呼べてよかった.

 

 

僕らの出番.僕はノクターンとしてライブを企画するなら,他のバンドとは明らかにすることが違うと考えた.

ライブ中のMCを筆頭に,僕らは様々な要素を詰めた.

僕らはライブ中にMCをしない.

それはノクターンのセカイを破壊しかねないからだ.

またアンコールのタイミングでの一工夫もした.(来た人しかわからないけど)

来てくれた人が「こんなインディーズのライブ見たことない」と感じるよう本当に考えた.会場SEも本当は自作したかったなぁ.

来てくれた人が「たった30分だったけど,今までに見たことのない,大きな1つの物語を見ているようだった」と言ってくれて,自分達のやりたいことが達成できたと思った. 音楽で,ライブで一つの物語を作る力がある証明だ.これからも頑張りたい.

 

当日のセットリストは以下の通り

  • 月光を照らす
  • 逆光と言う名の花束
  • 水源
  • 雨傘と天気雨
  • 救命するグレートヒェン
  • 「」
  • ホーラの映写機
  • twilight

Anc

  • レンガ通り

本当にたくさんの人達に来てもらった.

最高のライブが出来たと思う.君の記憶の一部になれたなら,それはとても素敵なことだと思うんだ.

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「月光を照らす」の音源は,当日デモ版として先着約30人に配布した.

また,ノクターンの取り置きの人には缶バッジをプレゼントした.

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白と黒の2色だ.三角形は月から降りてくる月光を表している.オシャレでしょ?

空に染まるe.p.を購入してくれた方にも配っているので,今後も購入してくれた人には配布するのでお楽しみに.

 

2018年夏頃に,新たなレコ発企画を行う.

月光を照らす vol.2

今から楽しみである.