ものづくりじゃないか,人が生きる意味は
陸王を見た.
もう結構年配のおじさんが自分の夢に向かってひたむきに進んでいって,周りを巻き込んでいくドラマだ.
なんて熱いんだろう.
泥臭くぶつかり合っていく彼らに,僕はいつのまにか心臓を高鳴らせている.
決して効率よくはないそのやり方は,ものづくりの根幹であり,それは生きることそのものな気がした.
信念
という言葉を掲げたい.
僕も1芸術家として,その言葉に自問自答を繰り返している.
なぜ作るのか,なぜそうなのか,なぜそうではないのか,
なぜ,なぜ,なぜ.
この繰り返しだ.全ては意味がある.意味の無い(思考の足りない)ものは無駄なものだ.
信念を持ってより良いものを作ろうとした時に,同じ水準で考えていない人のものはすぐわかる.小手先でやっているのが嫌でも伝わってしまうんだ.
良き足袋のために,プライドのために,彼らはひたむきにランニングシューズに向かっていく.
50を超えたおじさんがだ.その年齢で新しい靴を作るために,怒ったり悩んだり頭を下げたりするのだ.なんて素敵なんだろう.
夢に年齢は無いんだと気付かされる.
僕はまだ若い.若いんだから好きなこと,やりたいことをやらないと.
お前らが馬鹿にするゆとりだが,それでも必死に食らいついているんだぞ,腐った世界だからこそ良い面を見ようと精一杯なんだ.
ものづくりを続けることが,人生である.僕はものづくりを続ける.
それが生きるということだ.